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2005年 04月 12日
2月27日、私は二度目の海外旅行に行くことになった。
私は幼稚園の頃に一度だけ家族とグアムに行った事がある。それが私の中で、初めての海外旅行だ。 あの頃の私に海外旅行がどれだけお金がかかるとか、どれほど貴重な経験が出来るとか、外国ってどんな所とか、そんなことを説いても分かるはずもないし興味もない。 私が唯一覚えている事と言えば、船上ディナーの時にテーブルの下に潜り込んで這い回る事が楽しかった。それだけだ。 だから、今回の3泊4日の北京旅行は私にとって本当の意味での初海外旅行になる。 しかし、出だしからハプニング。 今回の北京旅行には、私だけが一人日本に取り残されてしまったのだ。 最後の最後で滑り込み参加しただけあり、飛行機チケットが皆とは一日遅れになってしまった。 まさか初めての海外旅行を一人で行く羽目になるとは・・・・ そして迎えた2月27日当日。時刻はAM5:00を指している。 大学の一限目さえ、ろくに起きれない私にとってありえない起床時間だ。それも7時前発車の空港行きリムジンバスに乗るため必死になって起きた。 それから、昨日の深夜までかかった4日分の荷物を詰めた自分より大きなスーツケースを持っていざバス停に向かう。 バス停に着くと既にバス停に並んでいる人もいたり、次々とリムジンバスが停車していく。 まだどの店も開店していない時間帯だというのに、そこだけがやたら旅行者で賑やかだ。 見送ってくれた親に別れを告げ、ドキドキしながらもバス停に向かった。 しかし初っ端から並び間違えて、関空行きではなく大阪空港行きの方に並んでいた私・・・ 「こんなんで本当に北京なんかに辿り着くのだろうか・・・」 自分のことながら、本気で心配になってきた。 空港に向かうバスの中、海から昇る朝日を見た。 バスの中で眠たそうにしてた人や、友達と喋っていた人も、しばらく黙ってその光景に見入っていた。 それはまるで、今から飛行機に乗って別の土地へ向かう自分達を祝福してくれてるように思えた。 バスに揺られて1時間…やっと関西国際空港に到着する。着いて早々、さっそくパスポートとチケットを差し出して手続きを行う。 最初の手続きまでは旅行会社の人と一緒に行う手はずだ。しかし、次の出国審査からは空港内になって私一人になる。 出国審査では言われるままパスポートを差し出し、出国のゲートを潜る。 その瞬間、目の前には綺麗で大きなロビーに出た。 初めて見たその光景に私はとても驚いた。 空港内はまだ朝も早くて人通りもまばら。中にあるお店も所々閉まっている。飛行機を待っている人なのか、イスの上で横になって眠っている人や、ただじっと座って窓の外を眺めている人。何やら変な人が沢山いる。 そんな中、ゲート場所がよく分からず同じ場所を行ったり来たりしている私・・・ 前方から歩いてくる職員の人に話し掛け、チケットのゲートはどこなのか聞いてみる。 どうやら私は全く逆の方に来ていたらしい・・・ 教えてもらった通りに歩くと、ゲートの文字盤が見えてきた。 搭乗までにはまだ2時間もある。 免税店のコーヒーショップでパンとコーヒーを買って、時間を潰す。次第に時間が経つにつれて人が多くなってきた。店も開店し出し、空港内が騒がしくなってくる。 目の前を通り過ぎていく人は日本人だったり、中国人だったり、アメリカ人だったり… 「出国手続きをした時点でここは日本じゃないんだなぁー」そう思いながら、その光景を眺めていた。 文:ぬりかべ
by omoshirogaru
| 2005-04-12 22:11
| ヴァーチャル人文通信編集室
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